『GO TO にっぽん! ~コロナ禍が明けたら一番に見たい風景~』第20弾 「滝・滝・滝 その数なんと50瀑以上」(御蔵島観光協会)

―水配り伝説―
昔、伊豆諸島各島の神様が、神津島は天上山に集まり、「いかに水を分配するか」の話し合いをしたそうです。
話し合いの結果、翌朝来た順番に分配することが決まり、一番乗りが御蔵島の神様でした。
そのおかげで、御蔵島は伊豆諸島で最も水の豊富な島になった、と言われています。

神話の真偽はさておき、御蔵島は本当に雨の多い島です。
(神話の真偽はさておき、せっかちな人も多い島です。)
東京都心の年間降水量が1500mmほどなのに対して、御蔵島では里でも3000mm程度、山の上では4000mmを超える量の雨が降ります。
島では、山に入るに水筒はいらぬ、と言われる所以です。
大雨が降ると、山の保水量を超えた水が急峻な地形を駆け下り、島のあちこちから水が噴き出します。
雨が降らなくとも、島の周りには常時、大小50を超える滝が確認できます。
写真の白滝は、そんな滝のひとつ。
島をぐるっと囲む断崖から湧き出た水が、そのまま海に流れ込みます。

今年は梅雨が既に明けてしまいましたが、大雨の時にだけ出現する高さ200mもの滝は大迫力です。

イルカウォッチングが有名な御蔵島。訪れる観光客の9割以上がイルカを目的に来られるのですが、イルカを探しがてら断崖から流れ落ちる滝見も、通な楽しみ方だと思います。ただの背景にしておくには、もったいない絶景です。

【エコセン団体会員/御蔵島観光協会 小木万布】

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