『GO TO にっぽん! ~コロナ禍が明けたら一番に見たい風景~』第15弾 「山伏の里、祈りの霊山、出羽三山」(加藤丈晴)

こんにちは。羽黒山伏の加藤丈晴ともうします。
普段は、たけはる、と呼んでください、と自己紹介しているのですが、山伏名、というのもありまして。 加藤丈晴こと、丈哲(じょうてつ)と、山中では名乗っていたりします。

山形県鶴岡市で、外国人に向けて、山伏修行や巡礼体験などの 精神文化による体験プログラム提供をしています。
山伏??って、時代錯誤な、今も生きているんですか??? などと、よく聞かれたりしたのですが、
最近は、チラホラと、いろいろな山々で 活動が盛んになってきたりしているみたいです。

修行の前には、自己紹介もありません。チェックインも無し。
オリエンテーションとかも(多少はありますが)基本無し。
質疑応答とか、コミュニケーションとか、なし。私語は基本控える。
で、行の間、発して良い言葉は「うけたもう」、だけ。
先達(せんだつ:行を執り行う山伏)が 「これより、〜〜〜を催行する!」 と、宣言したら、
「何のためにやっているのですか?」とか 聞いちゃいけないんです。
うけたもう、と、いって、承る。

死装束に身をまとい、一旦死に、 死人の霊となって、山に身を置き、ひたすら祈り続ける。
そして、山から返ってくると、うまれかわる という設定になっているのだそうです。
でも、その設定すら、頭で理解してしまうことになるので、
その場に身をおいて、考えるのではなく、感じたことに重きを置く。
いまここを、大事にする、ということなんでしょうか。

みんな白装束で、何のブランドも身につけてないので、
名前を始め、記号が殆どない人に囲まれてると、
周りの人の目や、他の人のことが気にならなくなってくる、
自分自身の考えが、ゆっくりと落ち着いてきて、
耳や肌が自然からの声が聞こえるような感じがしてくる瞬間がある。

ここ2年、修行ができなかったのですが、
やっとこの夏には、外国人の方とも山に白装束では入れそうです。
久しぶりの、杉並木に白い山伏装束が歩く景色。
今こそ、僕自身に必要な景色だな、と書いていて思いました。

【エコセン団体会員/株式会社めぐるん 加藤丈晴】

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