『GO TO にっぽん! ~コロナ禍が明けたら一番に見たい風景~』 第8弾 春と冬の織りなすコントラスト(大類幸子)

ここ北海道黒松内は国内北限のブナ林がシンボルとなり、道の駅のピザが有名な町です。
町内で廃校となった小学校を拠点に活動している黒松内ぶなの森自然学校ですが、
のどかな農山村地域であっても、ご多分に漏れず、生活をとりまく状況が一変しました。
そんななか、変わらず巡っていく季節に自然の力強さを感じています。

 
本州とは一ヶ月ほど季節の差がある北海道では、雪解けとともに春の便りが
次々と届きます。
雪の下から頭をのぞかすフキノトウに今年一番の春の香りを感じ、
黄色が目立つフクジュソウがあちらこちらに。
湿地では、一株がそのまま花束のようなまばゆい黄色のエゾノリュウキンカや
迫力ある白のミズバショウが一面に。

 
 
「エゾノリュウキンカとカタクリ」

 
と思えば、青が可憐なエゾエンゴサクやファンの多いカタクリの目撃情報が増え、
その間にも桜の蕾がどんどんと膨らみ、開花宣言を待つばかり。
その頃には、フキノトウは薹を立て、ミズバショウの葉も芭蕉のごとく大きく。
そのうちカタクリは地上から姿を消してゆき、
まさにスプリング・エフェメラル(spring ephemerals=春のはかない命)。
時を同じく、山菜リレーではつぎつぎと走者をかえながらバトンがつながっていきます。
厳しい冬を耐えて春に芽吹いた、その力強いエネルギーをいただくには、
気を抜くと置いて行かれそう。
(山菜を持続的に楽しむ為には、採り方には充分気をつけて…
というのはまた別の、大事な話)。

 
どんどん進んでいく春に目がいきがちですが、この旧小学校のグラウンドで、
にわとりを野に放ち穏やかな春を感じながら、校舎の背後をのぞくと
裏山のてっぺんにはまだ雪が。

 
 
「牧場とグラウンドと山」

 
このコントラスト!酪農地帯ならではの、放牧された牛と緑美しい牧草地、
とその背景にある雪の残った山頂のコントラストも絶妙です。
美しい緑と白のコントラストをぜひみなさんとも一緒に楽しみたいと、
そのときを待ちながら今日ものんびりせかされています。

 
【団体会員:NPO法人くろす野外計画社 黒松内ぶなの森自然学校 大類 幸子】
(2021年4月30日配信 メルマガ掲載)

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