「サスティナビリティを主張!」シリーズ 第6弾(2018年5月、6月)

長らく「サステイナブル」とはどういうことか考えている。
環境教育を仕事にしてきて、このままでは人類は、世界はどこかで詰んでしまうよ、
という危機感はずっと持ち続けている。
さまざまな指標や切り口、取り組みがなされているのも承知の上で、
それでもなお悩ましく実態が見えないのが正直なところだ。
それでも、大事なのは「時間」のとらえ方じゃないかと思う。
「持続性(ずっと続いていく)」は今だけの問題でなくて、
長い時間軸でものを見ていくことではないか。
それは「流れ」でとらえることだと考えている。
人の流れ、お金の流れ、情報の流れも含め、時間の流れは時間をかけて絶えずよい方向に向かわせる努力と、
新陳代謝をしながら世代交代していくことではないだろうか。

 

現状をそのまま存続させていくことがサステイナブルではない。
そう考えると、「流れでとらえる」ことと「絶えず良い方向へむける」こと、
次へ次へと「リレーションしていく」ことの重要性が見えてくる。
良い方向とは「理にかなうものにしていく」ことだと思う。
無理がかかれば長続きしない。欲を出しては歪みが生じる。
地の利を活かし、過度な集中や過疎をなくす努力が必要だ。
また狭い世界での完結することでもない。
より長い時間軸で見るのと同時に、より広い視野が求められる。
問題のない時代はなかったし、今こうして世界が存続しているのも事実。
ただ今のままでは続かないと感じるのも正しい感覚だと思う。
世界の新たなパラダイムが求められている。
多くの人と語り合い、探っていきたい。何か見えてくるような予感がしている。

 

SDGsの17のターゲットを見ても、世界が見ている危機意識と日本の現状には少なからずギャップがある。
前回からの続きで言えば、単に一つの範囲で区切るのか、より広い世界視野でとらえるのか。
サステイナブルは世界につながり、一体となってとらえる感覚を求めている。
そして、持続し続ける戦略として見逃せないのが「多様性」へのシフトだと思う。
単一の価値観、モノカルチャーは計画や管理のしやすさはあるかもしれないが、もろい。
非効率だが、多様な関係性の方がしぶとく強い。
我々は大なり小なりの自然災害から逃れられないし、人為的な災害もしかり。
それらのダメージから再生していくのも、サステイナビリティにおいて大事な要素だと思う。
瞬時に蒙るものに限らず、今問題になるのは地球温暖化や生物多様性、人口問題や廃棄物など、
長いレンジで脅威をもたらす問題だ。

 

地道な目の前の対応が、数十年あるいは数百年先までの想像力を必要としている。
ワンウェイのプラ素材の使用を控えよう、再生可能エネルギーを使い、化石燃料の依存を下げていこう、
地域の食材、資源を活用していこう等々、各地に地道な活動が起きている。
そうした個々の団体や個人の取り組みはどれも尊いが、長く続いていくには世代交代も必要だし、
外とつながり他所へ派生すること、自らも変化していくことなのだと思う。
それ故コミュニケーションが不可欠で、より多様な皆さんと知恵出しとトライアルをし続けることが大事なのだと思う。
いい流れをつくっていく。そのためにすることがいくらでもある。それが「楽」だと。

 

【エコセン共同代表 / (株)森企画代表 森 高一】
(2018年5月30日、6月13日配信 メルマガ掲載)