「サスティナビリティを主張!」シリーズ 第11弾(梅崎靖志)
こんにちは、今回のコラムを担当するエコセン理事の梅崎靖志です。
富士山の近くで、風と土の自然学校をしています。
エコセンが、サステイナブル・ツーリズム(持続可能な観光)に
取り組み始めて、今年で5年目。
その間、訪日外国人旅行者が2倍以上に急増しました。
私は富士山の近くに住んでいることもあり、訪日外国人の増加を肌で感じています。
サステイナブル・ツーリズムを支えるのは、地域の持続可能性です。
自然環境や生物多様性のほか、地域の文化など、ツーリズムに生かせる資源は様々です。
しかし、観光客の集中により、地域に暮らす人たちの生活に支障を来したり、
その地域の資源が消費され、疲弊したのでは、意味がありません。
サステイナブル・ツーリズムを導入するアプローチは、
地域や事業者によってそれぞれ異なります。
例えば、私たちの自然学校のキーワードは「持続可能なライフスタイル」。
地域の自然や人とつながり、自分たちの手を動かして作る日々の暮らし。
この営みを題材に、様々な体験と学びの場を提供しています。
地域と大地につながる、こうした小さな取り組みもまた、
サステイナブル・ツーリズムの実践のひとつです。
サステイナブル・ツーリズムでは、「利益の最大化」ではなく、
地域の自然や暮らしがもたらす「幸せの最大化」が最も大切な視点に
なるのではないかと思うのです。
もちろん、人間だけの幸せではなく、すべての生き物にとっての幸せが
欠かせないのはいうまでもありません。
【エコセン理事 / 風と土の自然学校代表 梅崎靖志】
(2018年8月8日配信 メルマガ掲載)