「サスティナビリティを主張!」シリーズ 第33弾(三好 直子)

近くの公園で毎朝、青空太極拳が行われていて、私もときどき参加します。
少し離れた一角で、いつも数名で体操をしたり、語らったりしている人たちがいて、日本人ではない様子。
あるとき思い切って声をかけてみると、ひとりは日本にきて数十年になるという中国の方でした。
仕事をしているときは日本人との交流はあったけれど、今はほどんど接点がなくなり、「日本語下手になっちゃった...」といいながら、確かな日本語を話されました。
もうふたりは中国残留孤児で帰化した方々で、全く日本語が話せず。
朝のなにげないおしゃべりが、戦争の歴史、そして異国に暮らす人々の心情にふれることになりました。

ここ数年、近所の昭和高度成長期につくられた県営のアパートが多国籍化していて、駅に向かう道すがらも、異国の言葉を当たり前に耳にします。
自治会の話し合いでは、うまくコミュニケーションがとれないことで自治会運営が非常に厳しくなっていることがテーマにあがっていました。
仲良くやっていきたい....伝えたいルールもある...
でもどう接触していいかわからない...。
言語的文化的違いを含みながら、それに慣れていない地域でともに暮らすことは、相当なハードルがあることなのだと感じます。

私はJICA海外協力隊で途上国に派遣される隊員のお世話をしています。
言葉もままならないまま異国の地に放り込まれ仕事をしなくてはならない彼らの初期の葛藤は相当なもの。
そんな中で自分の味方が出てきてくれることが、彼らの救いになっていきます。

異文化に比較的慣れている私でも、公園の異国の人たちに声をかけるには勇気がいりました。
でも一歩踏み出して声をかけたことで、その後、出逢えば声かけあう関係になりたのしい。
ほんのちいさなきっかけが、お互いの関係を近づけてくれました。

みなさんの身近にも、異国の方が暮らしていませんか?
思い切って声をかけて、彼らの暮らしに耳を傾けてみる、言葉が通じなかったら笑顔をかわす、そんなところから、異文化が共存する地域の小さな橋渡しができるかもしれません。

【エコセン世話人/JICA海外協力隊 ボランティア技術顧問 三好直子】
(2019年7月13日配信 メルマガ掲載)