『これが日本の自然体験~エコセン世話人が独断で選ぶ日本の自然エリアと体験~』第15弾(森 高一 )
『御蔵島』
今回は、東京の御蔵島の紹介です。
伊豆七島の一つで、太平洋にどんと現れる、これぞ絶海の孤島というかっこいい形の島です。
周りは黒潮の流れが速く、島の南側に一つの集落があります。
伊豆七島への船は、JR浜松町から徒歩5分ほどの竹芝桟橋から。
夜に乗船すると光の海の東京湾を抜けて明け方に三宅島に着いて御蔵島に。
その後船は八丈島へ向かうのですが、波が荒いと御蔵はスルー。
冬場などかなり欠航になるそうです。

御蔵島はなんといってもドルフィンスイムで有名です。
かなり早い段階からしっかりと研究者が入りイルカの個体識別や生態調査がなされ、
地元の漁業関係者や東京都が入ってドルフィンスイムの厳しいルールができました。
御蔵島界隈でイルカを見るには、ちゃんとエコツアーガイド研修を受けたガイドとともに
ガイドラインに従ったやり方で行くしかないです。
だからこそしっかりイルカとの関係が続いています。

今回の話は、海だけではなく山の話。
御蔵島は知る人ぞ知るオオミズナギドリの一大繁殖地。
集落を離れると深い森で、この森に春から秋オオミズナギドリが生息し、繁殖しています。
夜明けとともに森を飛び立ち、遠くは三陸くらいまで餌を食べに行っているとのこと。
日中ガイドさんに連れて行ってもらいましたが、見かけたのは落ちていた羽根のみでした。
島の人に言わせると、夜中集落に(鳥が)ぼてぼて落ちてるよって。
遠くまで飛ぶけど、離陸と着陸は下手くそです。
鳥に詳しい人から見れば、なんとも贅沢な鳥の島。
イルカだけでなく東京の島の自然は世界的にもすごいんです。
島内に交通手段もレンタカーもありません。
島のガイドさんに頼んで陸域ツアーに連れて行ってもらいましょう。

オオミズナギドリ羽根

御蔵島祠
【エコセン共同代表理事 / 森企画 森 高一】
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