『彩とりどり日本紀行 小暑:7月6日(旧暦6月1日)』第23弾(植木 よう子)

本来であればこのコラムを配信する6月21日は夏至。
そして、そこから11日目の7月2日は半夏生。
その更に4日後が小暑。
正直、「小暑」という言葉はあまりイメージがなく、ピンとこない。
でも、半夏生という言葉はなんとはなしに好きだ。
半化粧とも書くことがある植物のハンゲショウ。
この植物も何とはなしに好き。
ちょうどこのころ、ホタルの観察に行くことが多い。
闇に浮かぶ、ほの白い葉とその周りを舞うホタルの幽玄さ。
しかし、目の前に広がる神秘さと引き換えに、
じっとしていても汗ばむ蒸し暑さと蚊の来襲は
決して体感的には気分のいいものではない。
でも、やはり、この季節ならではの美しさを堪能出来る日本人でよかったな、
と思う。

今年のハンゲショウはやや早めに見ごろになっている様子。
でも、関東地方の梅雨入りはまだ。

毎年感じる季節の移ろいと、昔ながらの風習と。
それが時代と共に廃れるだけではなく、
季節感からもそれていくのが少し寂しいと感じる今日この頃。
甥っ子たちが大人になった頃にはどうなっているのだろうか?
そう思うと、今のうちに色々な経験をさせてあげたいと思うが、
現代っ子は塾と習い事で夜も忙しく、
小さな頃と違って「遊んでもらえない」のでこれまた寂しい。
また、いつか甥っ子たちと蒸し暑い中のホタル観察を楽しみたい。

※ このコラムを掲載した後「関東甲信が梅雨入りしたとみられる」
という発表があったようです。

【エコセン事務局 / 鎌倉市緑のレンジャー指導員 植木 よう子】


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