『彩とりどり日本紀行 寒露:10月8日(旧暦8月24日)』第5弾(高木幹夫)

「彩とりどり日本紀行」第5弾!
寒露:10月8日(旧暦8月24日)

春は一斉に桜が咲く。一昔前の言い方。今は桜前線が移動している。
紅葉も同じ、各地で紅葉のお便りが報じられる。

昔よりも表現がよくなったとは言うものの、なんだか違和感がある。
旅行代理店の企画によせられているような気もする。

元々季節も気候もそこから生まれる風土もその地に固有のものだと思うのだけど、
現象を要素で見るようになり、一生懸命分類したり、そしてモデル化する力が働く。
これは近代化の中にいる私たちの感覚かな。

昔の感覚で言えば、人々はとても主観的に生きていたらしい。
今日は晴れだな、今日は雨だな、今日は・・・。
その日と向かい合って生きていた。
その時代に天気とか気候という言葉は一般的ではなかったみたいだ。

中国から暦が入ってきて、色々な暦が作られていった。暦博士も登場した。

さて私の担当の寒露(かんろ)とは、“夜が長くなり、露がつめたく感じられるころ。
朝晩の冷え込みはきつくなりますが、空気が澄んだ秋晴れの過ごしやすい日が多くなる”と言われている。
全国の皆さん、あー私のところは当てはまったな感じる場所があったでしょうか。
山地も多い日本ですから、暑い夏を過ごしてきていてもきっとあるはずだと思っています。

(よく見れば寒露が・・・?)

あちこち移動をしてはいますが、私は実感できていない。

虫目と鳥の目。
自分が感じないから思わないから違うの方向に引っ張られるのではなく、
皆が言っているからと引っ張られるのではなく、
いろいろいろなチャンスの中で多様性という視点に目を向けたいですね。

二十四節気との間の座りが悪いからこそ気が付けることがあると人生の豊かさにつながる。そんな視点を持ちたいな。

【エコセン理事 /(株)日能研代表取締役 高木幹夫】

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