『彩とりどり日本紀行 芒種:6月4日(旧暦4月29日)』第21弾(山本 かおり)
芒種とは、"芒"の"種"を撒く時期のことで、米や麦などの穀物の種をまくのにちょうどいい季節だそうです。
近年、とみに季節が前倒しになっていて、二十四節気が現実に合わなくなっているのでは、
ひとりで心配しています。
芒種に旬を迎える植物のひとつ、紫陽花を先週都心で写真に撮りました。
まだ5月中旬なのに紫陽花がもうすぐ咲きそうで、もう梅雨が始まったかのような朝でした。
毎週一回通っている仕事場の傍のビルの一角に、様々な植栽が植わっていて時々足を止めて花の写真を撮ったり、
木を見上げたりしています。かなり綿密にデザインされた庭で、色々な意味でお金がかかっているのがわかります。
通りがかるだけで素敵な庭をのぞけるようになっています。
ところで、ゴールデンウイークに実家(静岡県)に帰った私は、あちこちでカナヘビ(トカゲ?)を見かけました。
東京では、もうずいぶん見かけたことはありません。
バッタもそうです。
草地があっても、バッタはいません。
考えてみれば恐ろしいことです。「絶滅」という文字が浮かびます。
私たちの身の回りから、生きものが次々に姿を消しています。
本来、植物があれば、生きものがいます。
バッタやカナヘビ(トカゲ)、かたつむりなどを東京で見かけなくなって久しいです。
東京には、飾りとしての植物しかもう存在しないのかもしれません。
二十四節気の暦も、いつかただの言葉だけになってしまう日が来るかもしれません。
私は、たくさんの生きもので満ちている地球で過ごしたいし、子供たちやそのまた子供たちに、
その地球を残したいです。
【エコセン事務局スタッフ / ゆいツール開発工房代表 山本かおり】
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