『GO TO にっぽん! ~コロナ禍が明けたら一番に見たい風景~』! 第7弾!(植木よう子)

天然の要塞

 

 

一方を海、三方を山に囲まれて「攻めにくく、守りやすい」
と多くの人が習った土地。
ここから見ると納得。
市街地はほんの狭い部分に集中していて、あとは山の緑の合間に
点々と家並みが見える感じ。
「あー歴史で習った土地に住んでるんだなぁ」と実感する。

 

この場所に立つ時はいつも
「テレビで案内されている場所より良いところが沢山あるんだよね」
と独り占めしたいような、みんなに知ってもらいたいような、
優越感と残念感がない交ぜになった複雑な気分になる。

 

歴史の表舞台から姿を消した後、どんな土地だったのかは知らないし、
残念ながら、古い町並みがないため「古都」の風情は乏しいけれど、
人気の少ないお寺や神社へ行けば凛とした空気が漂っていて気持ちがいい。
薄暗い森の中にある苔むした階段、風の音に鳥の声。
潮の香が漂ってくることも。

 

多分、京都にも奈良にもない独特の空間がここにはあるはず。
時間がゆっくり流れていくのを感じれば、小さな花やコケにだって
愛おしさが湧いてくる。

 

 

すでにヤマザクラの盛りも終え、やわらかい新緑へと移ろう時期。
今年は緑の成長が早いようで、もう間もなく万緑の季節がやってきそう。

 

 

人生のほとんどをここで過ごしているので大切にしたい場所。
みんなに知ってもらいたくて、独り占めしたい、そんな場所です。

 

【エコセン事務局 / 鎌倉市みどりのレンジャー 植木 よう子】
(2021年4月16日配信 メルマガ掲載)